2017年3月6日月曜日

秋月TB6612FNG使用デュアルモータドライバ基板について

2月27日に秋月を訪問したところ、TB6612FNG使用デュアルモータドライバ基板を発見、店頭にあったものの大半をおさえてしまった。「新製品なんで店頭在庫少なめ」という話だったけれど、いまサイトをみると、3日前に発売開始したばかりだったらしい。
TB6612使用 Dual DCモータードライブキット (K-11219) 
モータドライバは発熱が怖いので、どうしても十分な放熱面積を確保したモジュール基板を使いたくなってしまう。ところがSparkFunやPololuのブレークアウト基板はかなりいい値段になってしまうので、350円というのはとてもありがたい。

しかし、この基板はブレッドボードでの実験用という位置づけのようで、ロジック側の9ピンは、秋月細ヘッダピン(φ0.5)に合わせた穴サイズ、モータ用電源やモータはターミナルブロックに合わせて5.08mm間隔のピン間隔になっている。マイコン基板を製造して、そこに載せるにはなかなかつらい。特に、ターミナルブロックを載せるために、Pololuと較べて縦横10mm以上大きくなるのもやや難点(放熱的には有利だろうけれど)。

そこで、外形のどの位置にピンがあるのか、もちろん加工誤差があるので記述しても意味がないのだけれど、クリアランスの目安がほしかったので、ノギスをあて、だいたいの寸法を入れてみたのが下の図。
秋月の「取扱説明書」に、寸法を追加してみた図
穴径で、ターミナルブロック側はφ1.3と書いたけれど、秋月のピンヘッダで製造する基板に載せることを考えると、ピンヘッダは0.64SQなので、対角1.1mmと考えてφ1.2で十分かもしれないし、製造公差やめっき処理の種類によってはφ1.3がよいかもしれない。基板の実寸はφ1.2のようだった。ターミナルブロック本体の足はφ1.0とのこと(こちらの寸法図より)。

また、説明書には「JP1をショートすることによりSTBYをプルアップ可能」とありながら、この図ではJP1の位置が、文字のどちら側なのか見えにくいので、印をつけておいた。よくある、半円が向かい合ったジャンパパターンが基板にあるのが確認できたし、回路図でもR1(10kΩ)でプルアップする形なので、隣に並んでいるのは、まあそうなのかなと思う。ただ、ICと非常に近いので、はんだづけが苦手な人には、ここにはんだを盛るのはやや難しいかもしれない。

ひとつ気になるのは、C1(0.1uF)をVMとGNDの間に入れているのはよいとして、VCC側にCがなぜないのか疑問。データシート通りに、VCCとVM両方に0,1uFと10uFを並列に入れるのが無難かと思うところ。ブレッドボードで使う人は、3番(VCC)と、ひとつ置いた5番(GND)のところに、リードの積セラ0.1uFをはんだづけしておくといいんではないだろうか。

製造予定の基板では、いつもモジュールを基板上に実装するときに使っている、秋月のロープロファイルピンヘッダ(7.7mm)の足を一本ずつ抜くか、モジュール側だけ切るかしたのをモータ側に使って高さを合わせようと思っている。ソケットは使わない予定だが、使いたい方は、対応したロープロファイルのピンソケットと、細ピンヘッダはICソケットが合うそうなので、丸ピンソケットを使われるのがよいのではないかと思う。